草木も眠る丑三つ時

草木も眠る丑三つ時、ふと物音で目が覚めた
ベッドの中で耳を澄ますと隣の部屋から
「ゴォー」という低い音が壁越しに聞こえる
眠い目をこすりベッドから足を下ろすと
「ピチャ」という音と共に冷たい感触が…

……
………

怪談話ならココで「キャァァァ」と気を失ったりするのだろうけど
残念ながらココは大陸、そしてさっき起きた実話だ
「もしかして…マジか…」と飛び起き、スリッパを履くが
スリッパも床も水浸し…
「最悪…」と音のする浴室へダッシュ

洗面台下の配水コックが根元から引きちぎれ、
反対側の壁に向かって絶賛放水中…
引きちぎれているのは何回見ても配水管orホースではなく、根元のコック
よってココで水を止めるのは不可能
元栓は…マンション屋上…
とりあえず浴室のドアを閉め、夜中の2時半だってのに屋上へGO

……
………
屋上鍵閉まってやがる
一階まで降り、外を見回っているガードマンを探す
カタコトな中国語で状況説明し屋上の鍵開けてくれと伝える
でも”コイツ頭悪そう…”と第六感が叫ぶ
案の定、要領が悪くナカナカ屋上へ行こうとしない
しかも「何でもっと早く言わないの?」とか聞いてくるし…
ただココでキレても意味はない
何としても屋上の鍵を開けてもらう必要がある
「取りあえず屋上へ行こう」風な事を言い、上へ上がる
鍵を開けて屋上の配水管へ…
マンションなので当然部屋の数だけ元栓がある
どれだろう…と探すガードマン
“今夜中の2時半過ぎだ、モーレツに音がしてメーターがぶん回っているソレに決まってるだろボケ!”
と心の中で思いながらも「コレだと思うよ」と紳士的対応
元栓を回し始めるガードマン…
数秒後「サビのせいか元栓閉めても止まらない」とつぶやくガードマン…
無線で応援を呼ぶとの事なので、「閉めた状態にしてくれ」と伝え部屋へ戻る
放水絶賛継続中…
再度屋上へ行くと別のガードマン到着
“お、コイツは分かってそうだ”と第六感
コイツは最初のガードマンへ本部連絡するように指示を出し、
自分で元栓をいじり始めた
数秒後「止まったようだ」とつぶやくガードマンNO.2
うん、今俺も見てた、コック途中で錆び付いて固くなってたっぽい所を
力入れて回しただけだよね……

最初のガードマンのダメさに脱帽

部屋に戻ると無事放水終了しており一安心
ガードマンへお礼を言いに行くと、最初のガードマンは本部へ
「元栓が錆びていて止まらない」
と伝えている

コイツの要領の悪さに敬服

ココまでで3時
部屋に戻って床掃除開始
床の水を雑巾で吸い取る…ひたすら吸い取る
とりあえずこんなモンでOKか…で3時半過ぎ

で気づいた
元栓閉まっているから雑巾も手も洗えないw
ミネラルウォーターで手を洗って4時

大陸の金物部品は信じるな
大陸の水周りは信じるな
元栓の場所は必ず確認
床には重要な物置くな(クーラーの下もNG)
人は外観で判断するべし
重要な事は必ず自分で確認
…上記を再度肝に命じ一服

トイレもシャワーも現状使用不可
やってられねぇ…
とブログ書き現在4時半

マジやってられねぇ………

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